DAQ-Middlewareの概要
DAQミドルウエアはRT-Middlewareをベースとしていて、DAQコンポーネントとDAQオペレータが実装されています。DAQコンポーネントは、 RTコンポーネントを拡張して作られており、コンポーネント間のデータ転送、コンポーネントがコマンドを受信、またはコンポーネントからステータスを送信するための機能はRT-Middlewareにより実現しています。各DAQコンポーネントを制御するためのDAQオペレータ・コンポーネント、それが持つコンフィグレーション・ファイルによるDAQシステムのコンフィグレーション機能およびWebインターフェイスは、DAQミドルウェア独自のものです。
DAQミドルウェアの基本構成を示します。CPU UI, CPU DAQ\#1はそれぞれ、ユーザインターフェイス用計算機とDAQ用計算機を示しています。ユーザはDAQコンポーネントを制御するDAQ Operator へWebブラウザ等からコマンドを送り実験のランを制御します。CPU DAQ上の基本DAQコンポーネントと呼ばれる4つのDAQコンポーネントはDAQ Operatorからコマンドにより動作を行います。DAQコンポーネント間の通信はネットワーク透過であるので、1台の計算機上で4つのコンポーネントとDAQ Operator を動作させることも可能です。DAQミドルウエアは次のような特徴を持っています。
- 新たなDAQコンポーネントを開発可能
- DAQコンポーネントを組み合わせてDAQシステムを構築する
- コンフィグレーション・ファイル(XML)によりDAQシステムを記述し構成できる
- コンディション・ファイルにより読みだし機器やDAQコンポーネント独自のパラメータを設定可能である
- リモートブート機能により、DAQコンポーネントがネットワーク分散環境下でブート可能である
- Webブラウザからランの制御が可能である
- Webブラウザにより、オンラインモニタのヒストグラムを見ることができる
- DAQコンポーネントには検出器用読み出し用コンポーネントGatherer、オンラインデータ解析用Monitor、データを記録するLoggerなどがすでにJ-PARC MLF用に開発済みである
DAQ-Middleware Core Group